システムの安定稼働を支えながら、開発効率の向上にも貢献する「SREエンジニア」。Googleが提唱した概念として広まり、日本でも多くの企業がSREを導入しています。
本記事では、SREエンジニアに求められる具体的なスキルを、初心者にもわかりやすく、かつ現場経験者の視点から詳しく解説します。転職やキャリアアップを目指す方に最適な内容です。
SREエンジニアとは
SRE(Site Reliability Engineering)エンジニアは、サービスの信頼性を高めつつ開発スピードを落とさない役割を担います。従来の運用エンジニアと異なり、ソフトウェア開発のアプローチを取り入れている点が特徴です。
具体的には、次のような業務を行います。
- インフラの自動化・コード化
- 障害検知と対応
- パフォーマンスチューニング
- 開発チームとの連携による信頼性改善
SREエンジニアに必要なスキル一覧
SREエンジニアに求められるスキルは多岐にわたります。ここでは大きく5つのカテゴリに分けて解説します。
1. プログラミングスキル
SREはインフラの自動化やツール開発を行うため、コードが書けることが必須です。
- Python:自動化スクリプトや監視ツール開発に多用
- Go:高パフォーマンスなサービスやCLIツールに活用
- Shellスクリプト:日々の運用タスクを効率化
2. クラウド・インフラの知識
クラウド環境での運用経験は必須です。特にAWS、GCP、Azureのいずれかに精通していると強みになります。
- コンテナ技術(Docker, Kubernetes)
- IaC(Terraform, Ansible, CloudFormation)
- ネットワーク設計とセキュリティ知識
3. 信頼性向上のための運用スキル
SREは「SLI/SLO/SLA」といった信頼性指標を管理します。
- SLI(Service Level Indicator):サービスの可用性や遅延などの指標
- SLO(Service Level Objective):指標に基づいた目標値
- SLA(Service Level Agreement):顧客との合意内容
4. 監視・障害対応スキル
障害の早期発見と復旧はSREの重要任務です。
- Prometheus / Grafana でのメトリクス監視
- ELK Stack(Elasticsearch, Logstash, Kibana)によるログ分析
- Incident管理(PagerDuty, Opsgenieなど)
5. ソフトスキル・コミュニケーション能力
SREは開発と運用の架け橋となる存在です。チーム連携力や調整力が求められます。
- 開発チームへの改善提案
- 障害報告や再発防止策のドキュメント化
- 英語ドキュメントの理解力
SREエンジニアのキャリアパス
SREのスキルは幅広いため、キャリアの方向性も多様です。
- スペシャリスト型:Kubernetesやセキュリティなど特定分野に強み
- ジェネラリスト型:システム全体を俯瞰し、組織全体の信頼性向上に貢献
- マネジメント型:チームリーダーやSREマネージャーとして人材育成・組織改善を担当
まとめ:SREエンジニアに必要なスキルを身につけて市場価値を高めよう
SREエンジニアには、プログラミング・クラウド・信頼性管理・監視運用・コミュニケーションといった幅広いスキルが求められます。
現場経験を積みながらこれらをバランスよく伸ばすことで、転職市場での評価を大きく高めることができます。
「開発も運用もできる」SREエンジニアは今後ますます需要が高まるため、キャリアアップを目指すエンジニアにとって非常に有望な選択肢です。




