SESエンジニアとしてキャリアを積んでいくうえで、実務経験は最も重視されます。しかし、資格を持っていることで技術力を客観的に示せるだけでなく、案件の幅を広げたり、高単価案件への参画チャンスを得やすくなります。ここでは、SESエンジニアが取得しておくと有利な資格を、分野ごとに整理して紹介します。
SESエンジニアに資格が求められる理由
SESエンジニアは客先常駐で働くことが多く、スキルの証明が即戦力の判断基準となります。資格は以下のようなメリットをもたらします。
- スキルの客観的証明になる
- 配属先企業からの信頼を得やすい
- キャリアパスを明確に描ける
- 単価交渉の材料になる
基盤系SESエンジニアにおすすめの資格
インフラ・ネットワーク領域で活躍するSESエンジニアに有効な資格です。
ネットワーク系資格
- CCNA(Cisco Certified Network Associate)
ネットワーク基礎から設計・構築までを証明できる代表的な資格。インフラ案件参画の登竜門。 - CCNP
CCNAよりも上位資格で、大規模ネットワーク設計や運用案件に有効。
サーバー・クラウド系資格
- LPIC(Linux Professional Institute Certification)/ LinuC
Linuxサーバー構築・運用のスキルを証明。特にWeb系やインフラ系案件で需要が高い。 - AWS認定資格(Solutions Architect – Associateなど)
クラウド案件で圧倒的に評価される資格。クラウド移行や運用案件の需要増加に直結。 - Microsoft Azure認定資格(AZ-104, AZ-305など)
企業システムのAzure移行に伴い需要が増加。クラウドエンジニアとしての価値を高められる。
開発系SESエンジニアにおすすめの資格
プログラミング案件やシステム開発案件に有効な資格です。
基礎的資格
- 基本情報技術者試験
開発者の登竜門資格。IT全般の知識を網羅できる。 - 応用情報技術者試験
設計やマネジメント領域を含めた上級資格。上流工程案件で有利。
言語・フレームワーク関連資格
- Oracle Java Bronze/Silver/Gold
Java開発経験を証明できる代表資格。SES案件でもJavaは高需要。 - PHP技術者認定試験
Web系案件で強みになる資格。LAMP環境と組み合わせて需要大。
データベース関連資格
- Oracle Master
データベース設計・運用スキルを証明。金融や大規模基幹システム案件に有効。 - OSS-DB
PostgreSQLを扱う案件で役立つ資格。オープン系開発に強み。
セキュリティ系SESエンジニアにおすすめの資格
- 情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)
セキュリティ分野で唯一の国家資格。セキュリティ案件や上流工程で高評価。 - CompTIA Security+
国際的に認知度が高いセキュリティ資格。グローバル案件にも有効。
プロジェクトマネジメントに関する資格
- PMP(Project Management Professional)
プロジェクト管理に強みを持つSESエンジニアとして差別化できる。 - ITIL Foundation
運用・保守系の案件で特に評価が高い資格。
資格取得後のキャリア展望
資格を取得したSESエンジニアは、以下のようなキャリアの広がりを得られます。
- インフラからクラウドへのステップアップ
- 開発から上流工程(設計・要件定義)への移行
- セキュリティやマネジメント分野へのキャリアチェンジ
まとめ
SESエンジニアにとって、資格は「即戦力であることを証明する武器」です。
特にクラウド、セキュリティ、プロジェクトマネジメント関連の資格は今後も需要が高まり続けます。
経験をベースにしつつ、資格を取得することでスキルの幅を広げ、高単価・長期案件を獲得しやすくなります。SESエンジニアとしてキャリアアップを目指すなら、計画的に資格取得を進めていくことが成功への近道です。




