開発と運用の架け橋となるDevOpsエンジニアは、近年ますます需要が高まっています。自動化やクラウド、CI/CDなど幅広いスキルを求められる職種ですが、その分キャリアアップのチャンスも大きいのが特徴です。ここでは、DevOpsエンジニアに求められる具体的なスキルを、初心者にもわかりやすく、かつ現場の視点から解説します。
DevOpsエンジニアとは
DevOpsエンジニアは「開発(Development)」と「運用(Operations)」をつなぐ役割を担うエンジニアです。
システム開発のスピードと品質を両立させるために、ツールやプロセスを導入・改善し、チーム全体の生産性を高めます。
たとえば、アプリケーションのリリースを自動化したり、障害発生時の監視や復旧を効率化したりするのも重要な仕事です。
DevOpsエンジニアに求められるスキルセット
1. インフラ構築・運用スキル
必要な知識
- Linuxサーバーの管理
- ネットワーク(TCP/IP、DNS、HTTPなど)
- コンテナ技術(Docker、Kubernetes)
具体例
クラウド上にKubernetesクラスターを構築し、アプリケーションをスケーラブルに運用できる能力が求められます。
2. クラウドサービスの理解
主な対象
- AWS、Azure、Google Cloud Platform(GCP)
具体例
CI/CDパイプラインをAWS CodePipelineで構築し、開発から本番リリースまで自動化するスキルは特に重視されます。
3. CI/CDの実装スキル
必要なツール
- Jenkins、GitHub Actions、GitLab CI/CD、CircleCI
具体例
コードのプッシュをトリガーに、自動でテスト・ビルド・デプロイまで完結させるパイプライン設計。
4. IaC(Infrastructure as Code)
ツール例
- Terraform
- Ansible
- CloudFormation
メリット
手動構築ではなくコード管理することで、環境の再現性・拡張性が向上します。
5. プログラミングスキル
主に活用される言語
- Python(自動化スクリプト)
- Go(高パフォーマンスなツール開発)
- Shell Script(サーバー管理)
具体例
ログ収集の自動スクリプトをPythonで開発し、監視システムに連携させる。
6. 監視・ログ管理スキル
ツール例
- Prometheus、Grafana
- ELK Stack(Elasticsearch、Logstash、Kibana)
- Datadog
具体例
マイクロサービス環境において、Prometheusでメトリクス収集し、Grafanaで可視化する仕組みの構築。
7. セキュリティの知識
注目ポイント
- IAM(アクセス管理)
- セキュリティスキャンツールの活用(Trivy、Aqua)
- 脆弱性対応の自動化
具体例
コンテナイメージをスキャンし、リリース前に脆弱性を検出する仕組みを導入。
キャリア形成に役立つ資格
- AWS認定ソリューションアーキテクト
- Certified Kubernetes Administrator(CKA)
- Terraform認定資格
これらの資格はスキル証明として評価されやすく、SES案件でも高い需要があります。
まとめ
DevOpsエンジニアには、開発・運用の両面における幅広いスキルが求められます。特にクラウド、CI/CD、IaCは必須分野であり、プログラミングやセキュリティ知識も組み合わせることで、より市場価値の高いエンジニアへと成長できます。
キャリアアップを目指すなら、まずは得意分野を強化しながら、少しずつスキルの幅を広げていきましょう。




